紡がれることを許された現在
「明日、駅前のマックに18時集合」
「あ?」
「夕飯は、その場で食ってても構わん」
「いやいや、珍しく電話してきたと思ったら、いきなりなんなんだよ」
「お前、明日の夕方、別に用事はないんだろう?」
「いやいやいや、誰も都合の話はしてねぇよな? てか、それは最初に聞こうな?」
「譲から聞いてる」
「は?」
「だから、どちらかと言えばその場で夕飯を調達した方がいいぞ。譲はそうすると言っていたしな」
「お前、いつのまに譲とそんな仲良くなってんだよ!?」
「そこに嫉妬するのか? お前、やはりブラコンだったのか」
「ブラコンじゃねぇし、やはりっつーのも違う! てか、なんかいろいろ違う!!」
「まあ、いい。とにかく、明日の18時にマックだ。忘れるなよ」
「――て、おい! せめて用件とか……て、切るなよお前ッ! まだ話は終わっちゃいねーぞ!!」
そは懐かしの召集令状
(目的はわからずとも従ってしまうのは、きっと刷り込み的な何かによるもの)
Fin.
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