未知との再会
さすがに三度目になると俺だって学習する。
二度あることを三度も起こさねぇ。三度目の正直だ。
今日は、ちゃんとあらかじめ重衡に知盛の予定を聞いておいた。
おかげでちゃんとヤツに会えたし、惟盛の息子に余計なことを吹き込んでくれたことへの文句も言えた。
色々衝撃的過ぎて昨日は目的を忘れてたけど、コレが本来の目的だったんだ。
のらりくらりとかわされて、にったり笑って「いいじゃないか」とか言われて、俺もなんだか怒ってた気持ちがいい加減萎えてたから、なぁなぁで終わったけどな。
ま、目的を果たしたからそれでいっかってことで、さっさと帰ろうと思った。
それが俺の精神衛生上、一番安全だと思ったわけだ。
けど、やっぱり二度あることは三度あるらしい。
どう見たって、柱の陰に隠れようとして隠れ切れてない(そしてきっとそれをわかってない)のはアレだ。座敷童(仮)だ。
うわちゃーって顔をしてたんだろうな。
俺を見てひょいっと片眉を跳ね上げて、知盛は後ろを振り返った。すっげー優しい笑顔で。
それを見て、あー、コイツも人の親なのか、それなりに情があんのかって。
妙に感心しちまったことを告白しとく。